ドイツのファームステイでライフワークを見つけた現役大学生の話。

大学に休学届を出し、自分でコーディネートした農業旅をご紹介

7/1 キュウリの収穫とトマトの脇芽取り

こんばんは!itoです。

はじめましての方はこちらからどうぞ ↓

farmstay-germany.hatenablog.com

 

『ふくろう農場での生活。』を最初から読む ↓

farmstay-germany.hatenablog.com

 

 

 

キュウリの収穫とトマトの脇芽取り

まずはキュウリを栽培している

ビニールハウスへと向かいます。

 

一口にきゅうりと言っても

日本のスーパーで目にするものはなく

長さが30cmにまでなるものから

10cmほどのピクルス用のものまで

4種類ほどの品種が栽培されていました。

 

長さの基準となる棒を片手に

収穫するきゅうりの担当を決め

アドリアーナ、ルーカス、ニアとわたしの

4人でてきぱきと進めていきます。

「ミヒャエルは?」

わたしが尋ねると、

キュウリの蔦の合間を縫って

「研修生チームの助っ人中」

アドリアーナの声が届きました。

 

20分ほどでハウス内のキュウリ

全ての収穫を終えると

一旦収穫物を入れたキステを保管庫へ運び

隣のトマトが栽培されている

ビニールハウスへと移動しました。

 

「芽かき、したことある?」

ここでの滞在期間が一番長いニアが

わたしに問いかけます。

「?ない。」

英語だけど聞きなれない単語に、

わからないという顔で返しました。

 

「ここに芽がある。てっぺんね。

 でもここにも芽がある。」

彼はそういってトマトの頂上を確認すると

2段ほど離れてついている葉の付け根を指します。

 

あ、芽のことを言ってるんだ。

わたしは神妙にうなずきながら

続く説明を待ちます。

 

「こっちの芽は伸ばさなくていい。

 栄養が分散するし、

 いずれ株同士が絡まる原因にもなる。」

ニアはそう言いながら

2段目の芽を根元から少しねじるようにして

摘みとりました。

 

「なるほど、こういうのだね。」

わたしは隣の株の芽を示しました。

 

「ちがう。

 よく見ろよ?

 …こっちはてっぺんの芽が潰れてる。

 ここからはもう伸びていかない。

 だから2段目のそいつを代わりに

 伸ばしていかないといけない。

 摘むなよ、それ。」

いつになく真剣な面持ちで指摘が入ります。

 

「じゃあ、これだね…?」

その芽のさらに下の段に芽を見つけたわたしは

おそるおそる確認をとります。

「そう。」

すでに自分の作業に入っていたニアは

横目でちらっとこちらを確認し

そっけなく答えました。

「その株、まだあるぜ。」

 

ふむ…

難しいなこれ。

 

 

慣れるまではかなり慎重に

株のひとつひとつを点検し

時間をかけて芽を取捨選択していきます。

 

トマトの脇芽取り。

やがてわたしがこの農場で

もっとも好きな作業の1つになるのでした。

 

 

 

f:id:mayu-dance-or:20161213094625j:plain